RF探検隊

このブログは、かっぱの不思議な小説です。実際のRFでは、こんな話はありません^^; また、登場人物の方々についても、実際の性格を反映している訳ではない事をお伝えしておきます。

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  ノバス保育園

「チョコの行方は…?」

バレンタイン…それは、女性がチョコに想いを込めて、想い人に気持ちを伝える日…

ここノバス保育園でも、バレンタインの話で持ちきりであった。

「そう言えばSct副園長、明日のバレンタインはどうします?」

EURO園長が席を外した隙を狙って、三歳未満児担任の優貴先生が、副園長と相談していた。

「そうね~。男の先生は園長とかっぱ先生よね…お返しが大変そうだから、やめておきましょう。」

去年のバレンタイン、女性職員五人(副園長・シャストア先生・春花先生・優貴先生・シンディ調理師)からチョコを貰った園長とかっぱ。

ホワイトデーにたった二人で、五人の女性に三倍のお返しをしたためか、3月の終わり頃、栄養失調で入院したのであった。

「そ、そうですね…今年はやめましょう…」

そこへ丁度園長が戻ってきた。

優貴先生は、ペコリと頭を下げて、職員室を後にした。

副園長と優貴先生の会話を、園児達の健康チェック表を調べながら聞いていた春花先生。

”ああ、もうそんな時期か…あの子はそんな気分じゃないだろうな…”

ふぅっとため息をつき、チェック表を”トントン”と揃えながら立ち上がる。

「じゃ、園児達の様子を見てきます。」

「はい。お願いしますね。」

各組は、横並びで繋がっている。

最初に通るのは、アクレシア組の前。しかしここは不在…あれ?

「き、機龍先生?一体どうしたんですか?」

アクレシアの園児がいないため、不在のはずのアクレシア組。

しかしそこでは、機龍先生が笑顔?で掃除をしている。

「やあ!春花先生!実は今度、アクレシアの子が入園する事になりましてな!園長から”是非その子の担当をして欲しい”と頼まれまして!今から準備をしているんですよ!」

「ええ!?それはおめでとうございます!でも…体操教室の方はいいんですか?」

春花先生の言葉に、一瞬顔が暗くなる機龍先生。

「あ、ああ!大丈夫です!さて、もっときれいにしなくちゃ!」

今の一瞬の表情ですべてを悟った春花先生は、一言”頑張ってくださいね”と言ってアクレシア組を後にした。

次はベラート組。園児達の元気な声が響いてくる。

”うん。みんな大丈夫そうね。”

「ね~ね~!シャストア先生!誰にチョコあげるの~!?」

迅伐君が、期待のまなざしでシャストア先生を見つめる。

「ん?チョコ?先生はチョコを作っている暇があったら、キックの練習をするわよ!」

と言って、”シュッシュッ!”と蹴りを見せた。

今のシャストア先生の姿を見てない事にして、春花先生はベラート組を後にした。

そして最後はコラ組。実はコラ組には、春花先生の娘がいる。

春花先生の娘である慧花ちゃんは、年中児だ。

実は昨年、お父さんがある事情でいなくなり、現在母子家庭である。

”慧花、何してるのかな?”

慧花ちゃんは、戮妹ちゃんとおままごとをしていた。

「ね~ね~、刃魔!お前は俺の部下だから、明日は当然チョコくれるんだよな!?」

グローダー君が刃魔ちゃんに、チョコを求めている。

「え~?だってあれは本編の話であって、ここでは部下じゃないよ~!」

その様子を見ていたかっぱは

「グ、グローダー君…バレンタインって言うのはね…そうやって無理矢理貰うものじゃないんだよ…」

「え~?だってバレンタインって、女の子が男の子にチョコをあげる日なんでしょ?」

お手元君も不思議そうにたずねた。

「確かにそうなんだけど、バレンタインって言うのはね、女の子が自分の好きな人にチョコを上げる日なんだよ。だから、頼んで貰うものじゃないんだよ。」

「ふ~ん。自分の好きな人か~。」

いつの間にか、コラ組の園児がかっぱの話を聞いていた。でも…

”やっぱり…慧花は興味ないのかしら…”

慧花ちゃんは、その話に興味が無い様子である。いつの間にか戮妹ちゃんが、かっぱの話を聞きに行っても、一人でままごとを続けていた。

もう少し、女の子らしくなって欲しいと願っている春花先生は、少し落ち込みながら、コラ組を後にした。





「かぱちぇんちぇい!またあちた~!」

夕方、園児達が次々と帰っていく。コラ組に残っているのは…慧花ちゃんだけになった。

”ガラガラガラ…”

「慧花、帰ろうか。」

今日の仕事を終え、春花先生が迎えに来た。

慧花ちゃんは、机に向かって何かをしている様である。

「え~!オレ、まだこの折り紙終わっていないのに!ちょっと待っててよ!」

実は慧花ちゃん、男勝りの性格である。これも春花先生の悩みの一つ。

何を折っているのかを覗き込もうとした春花先生に気づき、慧花ちゃんはさっと覆い隠した。

「ば、馬鹿!見るなよ!」

「あ、ああごめん。お母さんが悪かった…」

その様子を見てかっぱは、苦笑いしながら

「春花先生。慧花ちゃん、どうしても今日作りたいと言って…誰にも内緒らしいんですよ。」

と話掛けた。

「ふふっ。わかりました。終わるまで待ってます。」

そしてそれから10分後。すでに時計は18時になっていた。

「で、出来た~!じゃ、帰る!母ちゃん!早く行くよ!」

慧花ちゃんは、謎の折り紙をカバンにしまって、部屋を出て行く。

「あ、慧花!かっぱ先生にさようならの挨拶は~!?」

逃げるように去っていく慧花ちゃんを追いかけようと、春花先生も部屋を出て行った。

「…春花先生・慧花ちゃん、さようなら~。」

すでにいなくなった二人に、むなしく手を振るかっぱであった。





「ちょっと慧花。なに探してるの?」

家に帰った慧花ちゃんは、台所でゴソゴソ何かを探していた。

しかし春花先生の質問を全く無視して

「母ちゃん!チョコ買いに行こう!」

「え?チョコ?今から?」

帰り道で買い物を済ませたばかりである。

「じゃあ、なんでさっき言わなかったの?」

「だ、だって~!オレ、家にチョコがあると思ったんだもん!」

ほっぺたを膨らませ、目に涙をにじませる慧花ちゃん。

”ああ、もしかしてバレンタインのチョコが欲しいのかな…?”

きっとクラスに渡したい子がいるんだろう。興味がなさそうな振りをしていても、やっぱり女の子。

「…仕方ないわね。じゃ、あそこへ行きましょう。」





時間はすでに20時前。その店は、すでに閉店準備をしていた。

「あ、しゃるどねさん!まだ閉めないで~!」

その店「しゃるどね~ぜ」は、おいしいお菓子を作る事で有名である。

誕生日のケーキや三時のおやつ、はたまた遠足のおやつまで、注文があれば何でも用意してくれる。

そして今日はバレンタイン前日。当然「しゃるどね~ぜ」でもバレンタインチョコの販売をしていた。

「あれ?春花しゃ~ん!あ、慧花ちゃんまで~。どうしたのですか~?」

慌てて店に飛び込んできた春花親子を見て、店長のしゃるどねさんは動きを止めた。

「ねぇねぇ!チョコちょうだい!」

慧花ちゃんは、しゃるどねさんに両手を出した。

「え?チョコですか~?う~ん、残念だけど、全部売れてしまったのぬ~ん。」

その返事を聞いて、泣きそうな顔になる慧花ちゃん。

「あら~、慧花。残念だったわね。諦めましょう。」

「…う…う…やだ~!チョコ欲しい~!」

とうとう大声で泣き出してしまった慧花ちゃん。

「…ああ…慧花ちゃん…ごめんなのね~。」

泣いている慧花ちゃんを見て、慌てふためくしゃるどねさん。

「あ、しゃるどねさん、ごめんなさい。すぐに帰りますから…」

「う~んう~ん…あ、そだ!ちょっと待ってるのね~。」

手をポンッと叩き、奥へ姿を消すしゃるどねさん。

「あ、あった~!慧花ちゃん、これをあげるのね~。」

しゃるどねさんは、粉々のチョコが入った袋と、ハート型の型を持ってきた。

それを手渡された慧花ちゃんは、ピタッと泣き止んだ。

「慧花、よかったわね。しゃるどねさん、わざわざありがとうございます。」

と言って春花先生は財布を取り出そうとするが…

「うん?お代はいいですよ~。」

しゃるどねさんは、手をふった。

「え、ええ?しゃるどねさん、いいんですか?」

「うんうん。これはもう使う予定がないから、いいのね~。」

笑顔に戻った慧花ちゃんを見て、しゃるどねさんは

「慧花ちゃん、おいしいチョコを作るのね~。」

笑顔で手を振った。

しゃるどねさんに頭を下げ、春花親子は「しゃるどね~ぜ」を後に、家に帰った。


帰ってから慧花ちゃんは、チョコを作り始めた。

チョコを溶かしてハートの型に流し込んで…最後は冷やして…

その間、慧花ちゃんはずっと”愛情、愛情”とつぶやいていた。

そしてとうとう、チョコは完成。しかしすでに慧花ちゃんの目は閉じに掛かっている。

「慧花…チョコも出来たし、もう寝ようよ。」

「…まだ…オレはまだ眠たくない…もん…」

”コテッ”

とうとう眠りについてしまった慧花ちゃん。

「これだけ慧花が頑張ったチョコ…もらえる子は幸せね。」

慧花ちゃんを抱えて、春花先生は笑顔で布団に運んだ。

次の日

「…はっ!いつの間にか寝てた…」

ガバっと起き上がった慧花ちゃん。ドタタタと台所へ走っていった。

「母ちゃん!かあちゃ~ん!チョコは~!?」

台所ではすでに春花先生が朝食を準備し終えていた。

「あ、慧花おはよう。チョコなら包んで、冷蔵庫に入っているわよ。」

「じゃ、忘れないようにご飯食べたら出しておいて!」

「はいはい。じゃ、ご飯を食べましょう。」

そして食事を終え、出掛ける準備をした後、慧花ちゃんはチョコをカバンにしまって、春花先生と保育園へ到着した。

さて、職員室では…

「あれ?これは…?きゅ、きゅうりの形のチョコ…」

「おや、かっぱ先生はきゅうりでしたか。私は…ドライバーの形…」

「園長はドライバーでしたか…わ、私はギアの形ですね…」

男性職員の机の上には、それぞれ変わったチョコが入っていた。

「あ、それ!昨日kurenai先生に頼んで型を作ってもらったの!面白いチョコでしょ!」

どうやら、シャストア先生が持ってきたらしい。

副園長は、何やらニヤニヤしている。

「おや?副園長は何かいい事があったのですか?」

「オ~ホッホッホ!それは内緒です!」





さて、各組ではチョコを配る園児達で溢れていた。

「あ、ショット君!この前はごめんね!これあげる!」

「桃ちゃん、ありがと~!」

「お手元君~!これあげるから、ホワイトデーは伝説の割り箸ちょうだい!」

「バ、バルちゃん…それは無理なお願いかと…」

しかし…慧花ちゃんは全く関心がないようである。カバンにしまってあるチョコはどうするつもりなんだろう…?

どんな子にチョコをあげるのか気になっていた春花先生。時々様子を見に来ていたのだが

”あれ?あれは自分で食べるつもりだったのかな?”

ちょっとがっかりしながら、仕事に集中する事にした。

そして夕方。いつもの様に園児が親に迎えられて帰宅する。

「じゃ、慧花。帰ろう。」

「うん。じゃ、かっぱ先生、またね~!」

春花親子も、帰宅の路につく。

夕食を食べた後、春花先生は慧花ちゃんに聞いた。

「ねえ慧花。今日誰かにチョコをあげた?」

それを聞いて、ピクッとなる慧花ちゃん。

「オ、オレが誰にチョコをあげようと、関係ないだろ!」

とソッポを向いてしまった。

「う~ん、そうね。じゃ、洗い物するから、寝る準備しなさい。」

そう言って流し台に向かった春花先生。

”クイックイ”

しばらくお皿を洗っていると、慧花ちゃんにエプロンを引っ張られる。

「どうしたの?慧…」

後ろを振り向くと、慧花ちゃんが右手でチョコを差し出している。

そのチョコの包みには、昨日一生懸命折っていたと思われる、ピンクのハートの折り紙が貼り付けられていた。

「…え?慧花…?」

真っ赤になりながら、慧花ちゃんは小さい声でつぶやいた。

「…オレが好きなのは、母ちゃんだもん…」

目に涙を浮かべながら、春花先生はチョコを受け取り

「私も慧花が好きよ…」

ぎゅっと慧花ちゃんを抱きしめた。

「く、苦しいよ、母ちゃん!」

その夜、春花親子は手をつないで眠りについた。
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   コメント

あったけぇ~:;
病気にやられたオイラの心にジーンと響くラプソディーだわ:;
で・・・うちの子供は、「お手元君」なのね・・・・www

えぇ話や・・・(TT)

子供からの贈り物って嬉しいものですよねぇ・・・・。
去年、幼稚園で作ってきた「母の日」のプレゼント・・・・嬉しかったですよぉ・・・・たとえ本人がまったく理解していなくてもw

こういう話は好きですw今日起きてPC見たら白い画面になって、おかしくなってた、、w

今回もチョコあげますよ~^^bでも10倍で返してね♪

しかし、、いつ見てもしゃるどね~ぜは面白い。。w

俺の扱いが・・・・;;

季節ネタ・・・まあほのぼのしてていいですね~
まあ、俺としてはチョコよりいい待遇が欲しい所でsorz

割り箸さん>
ありがとうございます^^この話を見て、元気になってくれたら幸いです^^
「お手元君」ですが、代々割り箸家の長男の名前と決まっていて、正当な封印術師となった時に初めて「割り箸」と名乗る事が出来る…という設定ですw

なすかさん>
まだ独身の私は、自分の子どもからのプレゼントというものはもらった事ないのですが、担当していた子どもから何回かもらった事があります^^
「母の日のプレゼント」理解はしていなくても、大事なお母さんにプレゼントする物、と言う思いで作ったんだと思います^^お子さんの気持ち、たくさんこもっていますよ~^^

シンディさん>
え~と…10倍返しですか?wきゅうり10本でよろしいでしょうか?w
ちなみに「しゃるどね~ぜ」。しゃるどねさんの名前をもじってはいるんですが、近所にかなり似た名前の洋菓子店があるのですw

機龍さん>
二人をネタにして欲しい、と言うご依頼があった時、ちょうどバレンタインも近いな~、と言う事でこの話にしました^^おっしゃるとおり、ほのぼのした話・ちょっといい話を目指しましたので、お笑いはなかったかと…w
で、今回のお話で気づかれたかと思いますが、来週の「ノバス保育園」は…
機龍先生がメインとなります!

泣いちゃうです;

さいきん、めっさ涙もろいので;
こういう話・・・

拙者
むちゃくちゃ弱いなり~~~~~~~~~~;;

ところでなんで私はうれしそうにしてるのかしらw?(゜ω゜*)

DHAMPIRさん>
結末の読める話になったので、ちょっと心配だったのですが…
感動してくださりましたか^^ありがとうございます^^時々、こういう話を入れていきますね^^
Sctさん>
なぜって?それは…切ない恋の物語の伏線ですw
実は今回、機龍さんの話と、Sctさんの話を伏線として加えているのでございます^^

すっごい温かくなりますなぁ(´ー`*)

俺は某氏に振られっぱなし~ヽ(´▽`)ノ

Saegalさん>
ありがとうございます^^
え~、某氏とは、Dark○○○さんの事でしょうか?
今のプラットホーム編が終わりましたら、少しお遊びで昼ドラを執筆する予定ですので、それまでのお楽しみにw

やっぱり子供らしい子供ってカワイイネ!
ホット和むお話でしたぁ^^カワイイ
しゃるどねーぜのお菓子食べてみたーい^^

トリさん>
どんなに生意気でも、子どもは子どもらしいものですw(大きくなったら別ですがw)
それが表現出来たらいいな~、と思いながら執筆しました^^

しゃるどね~ぜのお菓子が食べたい?そ、それは以前の伝説の割り箸の時の様に、お菓子を食べる話を作って欲しいということでしょうか?w

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